メモ 摂食障害における認知行動モデルの構築に焦点をあてた 基礎的研究に関する展望

摂食障害における認知行動モデルの構築に焦点をあてた 基礎的研究に関する展望

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―認知課題,生理指標,行動指標を用いた田代・嶋田:アナログ研究における食行動異常の測定
食行動異常の測定を中心に―
早稲田大学人間総合研究センター   早稲田大学人間科学学術院
田代 恭子              嶋田 洋徳

 

神経性大食症における認知行動療法の改善率は50%。つまり改善しない率も50%。

そのわけを探る。

 

1980年代から実証されてきたこと・・・拒食の脱抑制→過食。体重と体型に関する過大評価,やせ願望,情報処理バイアスが影響を与えているなど。

 

 

NIRS (Near Infrared Spectroscopy)を用いた
研究(Suda et al., 2010)においては,摂食障害患者
27 名と健常者 27 名を対象に,前頭葉賦活課題として
言語流暢性課題と,症状評価尺度として EAT-26 を用
いて尺度得点と脳血液相対変化量との関連性を検討し
ている。その結果,全般的な脳機能活動を示す脳血液
量は,健常群と比較して摂食障害群において低下して
おり,とくに,情動や衝動のコントロール嗜癖行動
に重要な意味をもつといわれる前頭前野眼窩面におい
て有意に賦活が小さく,摂食障害群において機能が低
下していることが示された