こまば当事者カレッジ第3回「コントロールを手放す」
昨日、単回参加しました。
中村英代先生の『摂食障害の語りー<回復>の臨床社会学』を読んでいたので、興味を持ちました。
内容
1 生きづらさと社会学
2 依存問題を考える
3 セルフヘルプ・グループの意味と役割
4 12ステッププログラムとは
5 依存症と社会システム
6 ナラティブアプローチを理解する
レクチャーの中で初めて知ったものは、「リーグ」
リーグとは「問題」を支持する構造と闘う社会活動。摂食障害の場合は問題(拒食・過食)を外在化し、セラピストとクライエントで協力して対抗していくのだそうです。リーグ自体が広がりを見せているわけではないですが、問題を社会的に捉えることは昨今よく行われています。摂食障害をED(エド)というモンスターであると比喩的に表現した下記の本に通じるのでしょうか。
私はこうして摂食障害(拒食・過食)から回復した -摂食障害エドと別れる日-
- 作者: ジェニー・シェーファー,トム・ルートレッジ,Jenni Schaefer,Thom Rutledge,安田真佐枝
- 出版社/メーカー: 星和書店
- 発売日: 2015/03/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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リーグのステップ (私的理解含む)
1 問題からの自由
問題(拒食、過食)が自分の人生を奪い、自分の頭をいっぱいにしてきたことを悟る
2 外在化と問題への抵抗
問題を自分の内側の問題として捉えるのではなく、自分から切り離した問題として捉える
3 問題(摂食障害)を擬人化し、彼らの要求をリストアップする
・疲れ果てるまで運動しろ
・傷つけて来る人にもやさしくしろ
・楽しんではいけない
・完璧でなければいけない
・あなたは価値がない
4 2つのストーリーを比べる
ドミナントストーリー・・・自己嫌悪、無価値感、完璧主義、身体的苦行など
オルタナティブストーリー・・・自己価値観、自分へのいたわり、自由、幸せなど
後半はグループワークでした。当事者カレッジというだけあって、今現在生きづらさを抱えている参加者が多かったようで、その内容によりグループ分けをしてディスカッション。
生きづらさというと医療や心理の枠組みで語られることが多いですが、今回の社会学など色々な視野を学ぶことも大切であるのを学びました。