「大人のひきこもりとはなにか」講演会 池上正樹氏

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昨日は中野区(東京都)社会福祉士会主催の講演会をきいてきました。

講師はひきこもりについての著書も多く、サポートもされているジャーナリストの池上正樹氏。

 

現在は社会復帰一辺倒の支援から、その人の生き方を大事にするやり方にシフトしてきているようですが、地方によってはまだ引きこもり=悪のように思われている地域もあるらしく、格差が大きいです。

 

内容は盛り沢山でしたが、わたしに印象を残したことは2つ。

 

1 一人の成功事例は、他者の絶望ストーリーになりうる

2 つながりが大事

 

成功事例は誰かのちからになる可能性と同時に、視野が狭くなっている人にとってはそうできない自分と比較して絶望の種になります。引きこもり以外の困難でも同じことですね。

 

2のつながりですが、依存症の回復にも「Addiction の反対語はConnection」とよく言われます。同じ依存対象に接したとしても、人とのつながりを十分持っているひとは依存症にはなりにくい。また回復していく時に鍵になるのは人とのつながり。そもそも人を信頼できないからこそ自分の人生を壊してしまうような行動をとるので、ほどほどの信頼を経験できるようになることが、依存対象から離れるために必要と言われています。

 

講演会では「庵」などのゆるいつながりの話題も出ていました。

外へ出ることや病気からの回復などの目的強制をしない、ゆるいつながりの場が必要とされているのかなと思いました。

 

今は摂食障害などの仲間とLINEグループを作っており、直接会う機会はなかなかなくても、情報交換したりグチを言ったりしているのですが、一つのゆるいつながりになればいいなと思っています。