Andrew Walen 男性の摂食障害

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筆者のアンドリュー・ウォレン氏は、「Man Up to Eating Disorders」という本を出しています。男性の摂食障害経験者で、いまは治療者。

 

10才での発症から摂食障害としての支援を受けるまでに20年かかった。

摂食障害の男性が助けを求めることの困難さについて。

食べ吐きと食事制限のサイクルは、感情的な調節不全、貧弱なボディイメージ、そして否定的な自尊心のサイクルでもあった。

 

太っていたことでからかわれていたが、体重や痩せていることではなく「男性的であるか」が問題にされた。両親はダイエットやジム通いを勧めた。

父のようになろうとして、求めたものは丸い上腕二頭筋、強いあご、V字型の水泳選手の体、女性から好感を持たれるようであることだった。

 

自分の体を遺伝的に意図されていないものにしようと努力し、それが叶わないと自分自身を弱く、価値がなく、太っているとラベル付けした。

セラピストは、あなたは抑うつ的なのでもっと運動して健康的なものを食べるようにといったが、それは摂食障害を助長するだけだった。

 

うつ病だけではない助けが必要だと認めたあとも、男性を受け入れるプログラムが見つからなかった。治療リソースが少なく、自分で作っていかなければならなかった。

 

自分のキャリアから、自分の経験がいかに一般的かを知った。男性は苦しんでいるものの、誤診されたり、多くが治療から離れたりした。

「しっかりしろ、大人になれ」というようなことを言われ、

冗談ぽくダメージを与えるようなことを言われた。

こう言う人もいた「ただ食べて、嫌でも運動すればいいんだ。むちゃ食いなんて普通のこと、レスラーだってやってる。くよくよ心配するのは女の子のやることだ」

 

ジムに行けば、強迫的な運動、筋肉のサイズにこだわり、外見とパフォーマンス向上させる薬の乱用を正常化する男性でいっぱいです。

 

男性も多く摂食障害の影響を受けているが数字としてあがらないのは、正確に診断されていないこと、hyper-masculine(超男性的)な文化のため、助けを求めることを恥じてできないということがある。女性的とか、弱いとか、同性愛的とか思われるのを怖れている。

 

ではどうすべきか。 男性の摂食障害について語るときの言葉に注意する。男性の場合、「痩せ」「体重」が関心事ではなく、「強さ、剛胆さ、力、exceptionalism, and its manifestation in physical norms」などがキーワードとなる。女性のニーズしか語られない場で安心して話すことができないので、ただ共有し、耳を傾けられる安全な場が必要。

 

 

 

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