君が異端だった頃 読書メモ
書評に惹かれて。
本文より
「そう遠くない未来、自分の記憶も取り出せなくなってしまうので、その前にすでに時効を迎えた若かった頃の愚行、恥辱、過失の数々を文書化しておくことにした。」
まず少年時代から始まるが、全部記憶しているのだとしたら生き物として種類が違うというくらいの記憶力、あるいは記録しているのか。
恥の感情を抱えて育った自分は記憶を切り捨てた記憶ならある。
ただし昔「恥」と感じたことと、今「恥」と感じることが大きく違っているのを改めて思う。
他人に「恥辱」「愚行」と言って見せるような事柄は、すでに身に着けるアクセサリーくらいのことになっているもの。
小説はあまり読まないので、出てくる作家の作品や人柄はイメージが沸かず、読み流すしかない。
滅多に読まないジャンルのものを読んだ「やった感」は残る。
もともと自由死刑という小説で島田雅彦氏を知る。
自主製作のような映画とセットになった、島田雅彦氏のトークショー的な会に行った覚えがある。