クレプトマニアの件を多数担当されている弁護士さんのインタビュー

先日、マラソン元日本代表選手の万引きについての裁判結果が出ました。多くの記事になっています。こちらはその担当弁護士さんへのインタビュー。

friday.kodansha.co.jp

 

中でも興味深いのは下記の病理の説明

「いろいろなお医者さんが仮説を立てている段階ですが、摂食障害とクレプトマニアに関しては、有力な見解があります。すなわち、摂食障害患者はまず、物理的に食べなかったり、過食嘔吐するため、栄養が脳に十分に届きません。そのため、脳が飢餓状態になります。その物理的な飢餓状態が精神的な飢餓状態に置き換えられていく。そうなると、枯渇恐怖といわれる『減ることの恐怖感』が通常の人よりもずっと強くなる。資金が減ること、モノが減ることに対する強い恐怖感。これはただ単に“もったいない”とか“節約”とか、通常の精神状態で説明できるものではなくて、異常な不安感、恐怖感なんです。そういう人が、資金も貯め込みたいし食べ物も貯め込みたい。だから尋常じゃない量の食品を盗んで腐らせ、腐らせるけど捨てずに部屋に溜め込みながら、まだ盗む行為を続ける。これらはすべて、枯渇恐怖という概念で説明することができると思います」

 

脳が飢餓状態になることは知られていますが、精神的な飢餓状態に置き換えられるという説は初めて知りました。うつ病で貧困妄想というのがありますが、それとも違うようす。(自分の場合は死ぬ準備として、どちらかというとものを減らすことを考えていました)身体的な飢餓と精神的な飢えがリンクするというのは証明されているのでしょうか。

 

各地にクレプトマニアアノニマスという自助グループがあり、当事者の方が集まってミーティングが行われています。一人で悩んでいる方がおられたら、足を運んでみるのもよいと思います。